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耳が聞こえる

『耳をすませば』と『海が聞こえる』はしょっぱい青春を送った人には自分の青春と重ね合わせて悶えてしまう作品として有名ですね。特に前者はよくテレビで放送してるので内容をよく知ってる人も多いでしょう。

ちなみに自分は海が聞こえるは見たことが無いので内容を知りません。71分って2時間枠でやるには短すぎるし1時間半枠を確保するには難しいし。そりゃテレビでやらんよなぁ。


さて、改めて『耳をすませば』を観て思ったのですが、やはり主人公の雫と聖司はどちらも夢見がちなのにも関わらずリアリティがあるように見えるなぁと思いました。それについて思ったことをいろいろ書いてみようと思います。ネタバレ全開で行きますが古いアニメだからいいよね。


この作品の大まかなストーリーは「雫はラノベ作家になろうとして挫折する一方で聖司はバイオリン職人として留学していく」という流れですが、かなり非現実的なんですよね。どちらも中学生で大学どころか高校に行かずに働こうとしてるわけです。もっとも、雫は聖司の進路を聞いて焦っている部分もありましたが。

聖司は普段からバイオリンをいくつか作っていて、その上でイタリアへ留学。流れとしては普通なのですが、中学卒業ですぐに留学ってのはかなり厳しい人生なんじゃないかなと。そりゃ親も反対しますよ。夢破れて戻ってきたら就職するのが非常に難しいわけですし。

雫も同様に(聖司に触発されてではあるけれども)学業よりも執筆を優先し始める。頻繁に図書館に行って資料を漁り、授業中だろうとかまわずに小説を書き続ける。その代償として順位を100も落としてしまう。執筆に関して親に何も言ってないからそりゃ家族会議にもなるわ。

いずれにしても、主人公二人は現実が見えてない。映画は95年製作だけど、その当時でも中卒で働くというのは非常につらいもの。親としては高校ぐらいは卒業してほしいものです。それを踏まえると「高校に行きながら夢を追い続ける」という選択肢を取らない主人公たちを心配する親というのは当たり前。


夢見がちな人が主人公であるにも関わらずこのアニメが非常にリアリティがあるように見えるその理由として、個人的には生活感があるからだと思います。

たとえば序盤での「またそばかす増えたらどうするの!」という台詞や、「はがき出してきてー」って言葉とはがきを落とすシーン、「牛乳買ってきてー」「あんたがぶ飲みしたでしょ?」という台詞。

フィクションの世界でリアリティを持たせる方法として日常を描くシーンが重要じゃないかなと個人的に思ってます。たとえ現代社会を舞台にしていてもシナリオや展開が非現実的すぎるとリアリティが少なく思えます。そこに『その世界での日常』を描くことで本物っぽく見せる。その手段としての前述の生活感なのではないでしょうか。


また、夢を追う二人を単純に応援する人たちだけじゃないのもリアリティを持たせる要素として上手く働いてると思います。分かりやすいのが雫と聖司の家族(聖司のおじいさんも含む)ではないかと。夢を追う非現実的な主人公らに対し、現実から助言をすることで主人公たちの立ち位置を明確にしています。

聖司のおじいさんも雫の夢を応援しつつも、出来上がった小説を見たときに「荒々しくて率直で未完成で・・・」と評していることから、応援しつつも主人公の実力不足を遠まわしに指摘していることが分かります。応援はするけど、やっぱり実力不足だよということをオブラートに包んで言ってるわけですね。じいさんすげぇ。


というわけで主人公たちは未来の不安を考えずに今の夢を追い続けているのですが、『生活感』や『現実を見る人たちからの言葉』を織り交ぜることでこの作品のリアリティを高めています。終盤までずっとリアリティを保ち続けていたからこそ、最後の「オレと結婚してくれないか?」「雫!大好きだ!!」って言葉も違和感無く受け止められるわけです。



しかしこの映画、成人してから観ると主人公二人の『未来を考えずに今を生きる』生き方が青臭く、こっぱずかしく見えてくるのも事実で。「若いなぁ」と思いながらニヤニヤして観ちゃうんですよね。若い人にも成人にも楽しめる映画。さすが宮崎駿だなぁ。

≪ 【ネタバレなし】借りぐらしのアリエッティ観てきたホームあなたが私にくれたもの♪ ≫

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